ごきげんよう。
本日は当サイトで取り扱う「百合」とは、そもそもどの範囲までを指すものなのかについてお話ししたいと思います。
これは「百合」をテーマとするサイトである以上、非常に重要なことです。
今後このサイトで扱う作品の中には、もしかすると人によっては「これは百合じゃねえ!!」というものもあるかもしれません。
しかしながらこのサイトで扱う以上、その作品は何らかの意味において「百合である」作品でございます。
そのため、「百合である」とはどのようなことかを、まずは読んでくださる方々にご提示した方がよろしいかと思い、このようなページを設けた次第です。
当サイトにおける百合を、最適に説明したものは以下の引用のものでございます。
百合とは、女の子同士の心のつながりや関係性を中心にする事象、またはそれを描いたものである、と。女の子同士の恋愛だけが百合ではありません。マンガや小説において、男の子が登場しようが、女の子同士の何気ない触れ合いを描くだけであろうが、百合と呼んでいいのです。ハッピーエンドも、バッドエンドも、フェードアウトも、結末で男性と結ばれても、女の子たちがただれた生活を送っていても、すべて百合です。
『百合の世界入門』玄光社
筆者自身も久しぶりにこの本を読み返しましたが、なんというか、今この定義を持ち出そうものなら、あらゆるところから火種がくべられるのではないかと感じました。
この『百合の世界入門』が出版されたのは2016年。それ以来百合界隈はアップデートされたとでも言いましょうか、より裾野が広がったと同時に密度の濃い作品が増したように感じています。
マンガにおける「百合」というジャンルが一般的になりつつある現在において、バッドエンドやフェードアウトはいざ知らず、「結末で男性と結ばれる」というものを百合と呼ぶのは激しく抵抗がございます。
それにも関わらずこの定義を持ち出したのは、やはり「女の子同士の恋愛だけが百合ではない」という文言に価値があると感じたからでございます。
もはや現代のマンガを中心とした百合界隈において、このようなフレーズは許容しがたいものがあるかもしれません。しかし、視野をマンガだけではなく、アニメ等のあらゆるオタク的コンテンツへと拡大していくとなると、マンガ的な百合ばかりではないことに気づかされます。
そのため、現代においても上記の定義は依然として価値を持つものであり、今後より発展・拡大していくであろう「百合」というジャンルにおいて、その可能性を十分に見いだすためにも非常に重要なものであろうかと思います。
よって当サイトでは、百合を広範な意味においてのものだと理解したうえで、ある意味で「これは百合だ!!」と可能性の感じられるものをピックアップしていきたいと思います。
コメントを残す